宝くじが当たっても破産してしまう2つの理由とは。

「宝くじ」が一瞬でなくなる理由は、お金の器ができていないから。

この原稿を書いている今は年末です。今年も某金融機関から高額当選の「宝くじ」が発売され、家の近くの売り場には長蛇の列ができています。大阪駅近くのこの売り場は、毎年高額当選が出る売り場として有名なスポット。確率論から考えれば、単純に売上枚数が多いからですが、そんなシンプルな事実にも気付かなくなるくらい、人々はこの「紙切れ」に熱中します。

もしかしたら、読者の皆さんの中にも、すでに購入された方もいらっしゃるかもしれません。ところで、不思議に思ったことはありませんか? 「高額当選した人のほぼ全てが、数年のうちに賞金を使い切ってしまう」という、誰しも一度は聞いたことがあるあの話です。

現在、大卒で会社員になった方の平均生涯年収が2億4000万円程度。給与がトップクラスの会社でも、生涯年収は4~5億円程度の時代です。「宝くじ」当選者の方々は、平均的な人々の一生分かそれ以上の収入を得ておきながら、なぜ数年で使い果たしてしまうのでしょうか? 私は、子供の頃からこの事が不思議でなりませんでした。これには、大きく2つの理由があります。

1つ目「人は、自分の器でしかお金を持てない」という事

「お金持ち」は、ただ単純に多くの「お金」を保有しているだけではありません。多く「お金」を保有する事により、寄ってくる人達が変わったり、様々な投資話が舞い込んだり、自分自身が誘惑に負けそうになったりと、日々多くのリスクと闘っています。「お金持ち」には、「お金持ち」としての悩みや葛藤がつきまといます。これらを乗り越えて保有できる資産額こそが、その人の「お金の器」なのです。

普通の人が「お金持ち」になっていく時、勉強、経験、失敗などを繰り返して、この「器」を少しずつ大きくしていきます。しかし、「宝くじ」などの場合は、この「器」を大きくすることなく、一気に「お金」だけが流れ込むことになります。当たり前の話ですが、「器」自体は全く大きくなっていないので、その容量をオーバーした「お金」は一気に溢れ出していくのです。「お金持ちになれない人達が、宝くじを買う」というそもそも論もあります。つまり、「お金持ちになれない精神性だからこそ、宝くじを買う」ということです。

少し調べてみましたが、2015年の年末ジャンボは1等賞金7億円、前後賞まで併せると実に10億円もの賞金ですね。いつの間に、こんなに高額になったんですかね? 私が子供の頃には、1億円とかその程度だったように思います。一見すると、凄いリターンがありそうに感じますよね。でも、こういった「賭け」があった場合、あなたはそれに出資するでしょうか?

10人のプレイヤーが集まって賞金ゲームをします。プレイヤーの他に「親」が1人いてゲームを支配しています。1人1000円ずつ出資して、10人トータルで10,000円のお金を集めました。そこで「ジャンケン大会」が始まるのですが、まず「親」が何も言わずに5000円を自分のポケットに入れ、「1番勝ちのプレーヤーに、残りの5000円を賞金としてあげます!」と言ったらどう思いますか

プレーヤーから一斉に「おいおいおい!」とクレームが入りますよね。「まず、お前なんで5000円取ってんねん!」と。小さなコミュニティーなら、誰でも気付く違和感です。しかし、これが大きな数字になった途端、皆さん感覚が狂ってしまいます。実はこれ、「宝くじ」です。胴元の取り分は50%。「宝くじ」は勝った瞬間に、リターンの期待値が50%を切る、最もテラ銭の高いギャンブルの1つです。

1枚300円、10枚1セット3000円分購入した時点で、半分の1500円を瞬間的に失っていることと同じです。「お金持ち」の精神性を持った方が、こんな「お金」の使い方をしないことは明らかです。

2つ目の理由「自分に対するセルフイメージ:自己評価の低さ」

普段から「お金」がない人は、知らず知らずのうちに「お金が無い」という状態に安心感を抱くようになっています。給料日前はいつもカツカツ、預金口座の残高も限りなく低い状態が、その人にとっては安心を感じるわけです。そんな人に「宝くじ」で高額賞金が当たってしまったらどうでしょうか。一気に「お金」が流れ込んできてしまい「お金がある」という状態になってしまいます。

この人にとって、この状態は今まで経験のないことであり、どこか違和感があり気持ち悪い感じになります。小学校の時、間違えて隣のクラスに入ってしまった時のあの感じです。そこで、自分の慣れ親しんだ環境を求めて、安心を得るために一気に「お金」を手放していき、元の状態へと戻っていくのです。

「宝くじ」に限らず、自分の「器」を超えた「お金」が一気に流れ込んでくる状況には様々あります。知り合いの方で、遺産相続で思わぬ資産が転がり込んできた方が、見事に大散財されるのを近くで見たこともありますし、一時的な株価高騰で「泡銭」を掴まれた方々が大散財して、それまでと何も変わらず会社にしがみついている状況であることも知っています。もっと日常的な例を言えば、毎月の収支をプラスマイナスゼロで終える方々。この人達も、「お金が無い」という状況が安心と感じており、自らのコンフォートゾーンを目指して必死に「お金」を散財していきます

ぜひ、自らのセルフイメージを高めていってください。「お金がある」という状態を安心と感じるためにはどうすれば良いでしょうか? その最も効果的な方法は、「お金持ち」の書いた本を読むことです。「お金持ち」の考え方を自分の中にインストールすることにより、少しずつ彼らと同じ「考え方」「行動」が出来るようになっていきます。あなたのセルフイメージを引き上げるために、私が効果的だと思う本を別の記事で挙げています。