社会保険・労働保険とは?どこで入れる?加入すべき?

社会保険と労働保険とは。

社会保険とは、労働者災害補償保険、雇用保険、健康保険、介護保険、厚生年金保険をまとめた総称です。労働者災害補償保険は、労災保険と短縮して呼んでいます。また、健康保険、介護保険、厚生年金保険だけを社会保険と呼ぶことがあります。前者を広義の社会保険、後者を狭義の社会保険といいます。


一般的には広義の社会保険を「社会保険」と呼んでいますが、社労士などの専門家は狭義の社会保険を「社会保険」と呼んで、労災保険や雇用保険と分けますので、話す相手によって注意が必要です。広義の社会保険は厚生労働省が管轄しておりますが、厚労省は厚生省と労働省が分かれていたものがまとまってできたので、厚生省管轄と労働省管轄に今でも分かれています。


労災保険は旧労働省管轄で、労働基準監督署が管轄します。雇用保険も旧労働省管轄で、公共職業安定所(職安といったり、ハローワークと呼んだりします)が管轄します。労災保険と雇用保険をまとめて、「労働保険」と呼びます。

それぞれの保険で管轄の事務所が異なる。また、各事務所は企業を調査している。

一方、健康保険、介護保険、厚生年金保険は旧厚生省管轄で、年金事務所が管轄します。以前は社会保険庁が管轄していましたが、年金記録問題で解体され、日本年金機構に変わりました。社会保険庁が管轄した健康保険、介護保険、厚生年金保険を狭義の社会保険と呼びます(以下、文章中の社会保険は、特に指定がなければ、狭義の社会保険を指します)。したがって、書類の提出先は、保険の種類によって変わります。労基署、職安、年金事務所と提出先が異なります。


また、保険加入が適切に行われているか、それぞれが調査を行っています労基署は労災保険、職安は雇用保険、年金事務所は健康保険、介護保険、厚生年金保険をそれぞれ調査します。縦割り行政なので、例えば年金事務所が雇用保険の調査をすることはありません。その中でも、年金事務所による社会保険加入調査が多いです。


厚生労働省によると平成26年3月現在、厚生年金に加入すべきなのに入っていない人が約200万人いるとのことで、年金事務所は加入を促進しています。従業員は入りたくても、会社の負担が多いので加入させない会社が多くあります。加入手続きは会社がやらないと進まないので、入らないのは会社が加入させていないからです。加入すべき人がきちんと入っているかを取り締まっています。


あなたがどの保険に入っているかどうかは、保険料を支払っているかでご確認いただけます。保険料は労働者の給与から天引きします。給与明細書を見ると、雇用保険料、健康保険料、介護保険料、厚生年金保険料が控除されているのがわかります。


職安による雇用保険の調査も、会社が受けることがあります。労基署は保険加入調査よりも、労災事故防止に関連して安全衛生面を調査します。労働条件や健康診断実施状況を調査します。


社会問題になっている電通事件では、36協定違反による長時間労働で新入社員が自殺しています。36協定とは、労働基準法第36条の残業に関する条文であり、残業をさせるには労使協定が必要になります。電通は、労使協定で締結した残業時間の上限以上に働かせ、結果として長時間残業を招き、仕事によって自殺したと労基署が労災認定しました


このように、仕事起因で業務災害を被るのは、非常に残念なことであり、亡くなってしまうのは耐えがたいことです。労基署は労働基準法違反(36協定違反)で送検しました。裁判では会社が罰金刑を受けました。