読み聞かせは語彙力アップに効果抜群!何歳まで続けるべき?

読書と読み聞かせとテレビ。語彙力の差はどこで生まれるのか?

小学生以上の子どもたちはどうやって語彙数を増やしているのでしょうか。子どもたちが一日のうちでもっとも言葉に触れるのは、おそらく学校の授業中だと思われます。国語の時間に習う漢字や文章に出てくる新語もあるし、他の教科でも多くの言葉を目にします。


でも、それらの言葉をすべて覚えていったとしても、子どもたちが日々獲得しているはずの新しい言葉の数には、どうも足りないような気がします。それに、そこだけに注目するのであれば、条件はみな同じであり、語彙力の差の説明がつきません。


学習塾はどうでしょう。速読や速聴教室では、かなりの数の言葉に触れられますね。私の国語教室でも、読み聞かせをしたり読解問題に取り組んだりして、知らない言葉があればその都度意味を教えるので、語彙力アップには貢献しています。ふだんは耳にすることのない書き言葉に触れ、新しい言葉を獲得しているのです。この時間を年に数時間でも持つか持たないかで、語彙力には大きな差が出ることでしょう


塾や習い事のない日や友だちとも遊ばない日は、子どもたちは学校から帰ってからの長い時間を、学童やおうちで過ごしているはずです。そういった日の時間の過ごし方を思い描いてください。子どもが知育以外のゲームをずっとしているなら、新しい言葉に触れることはまずないでしょう。クイズやニュース、教育番組以外のアニメやお笑い番組を見ていたとしたら? ほとんどの子ども向け番組で耳にするのは、日常会話です。


学習にはふたつの側面があります。ひとつはインプット、もうひとつはアウトプットです。このふたつの量と質が適切でバランスよく行われると学習サイクルはうまく回りますが、言葉の獲得も同じです。インプットについて言えば、聞くことは日常会話が担うとしても、読みに関してはやはり読書抜きでは考えられません豊富な語彙の主たるものは書き言葉にあります。そう考えると、教科書以外の本を読むことによって、子どもたちは書き言葉を獲得しているということになるでしょう。そして、その言葉を用いて考えごとをしたり文章を書いたりすることでアウトプットが繰り返され、言葉が定着します

読み聞かせは効果抜群!

幼児期(2歳から6歳くらい)に親が読み聞かせる絵本は、子どもの想像力の形成に大きな役割を果たします。「お姫さま」や「怪物」や「小人」といった見たこともないものは、その子が持てる限りのイメージをつなぎ合わせて具体的な形を創り上げます。そのイメージする過程こそが、想像力を養うのであり、後の創造力につながるのです。


そして、幼児期は知らないことが多いという制約があるからこそ、もっとも想像力が活発に働く時期でもあります。テレビやマンガで細部にわたって既成のイメージを与えられれば、自分の頭でイメージする必要はなくなります読み聞かせが知育に効果があるのは、与えられるのは言葉や簡単な挿絵だけ、という制約があるからです。


また、ソファに並んで座ったりベッドに寝ころんだりして読み聞かせをすれば、親子のスキンシップにもなります。じっとして人の話に耳を傾ける習慣も身につきます。小さい頃は一緒に絵本を楽しみ、挿絵で表現されていない部分を空想し、それを伝え合うことで会話も広がります文字をなぞりながら読んであげれば、音と文字が自然につながります


お話を聞いて感じたことを話すことで表現力も豊かになりますし、登場人物の気持ちを考えることで相手を思いやる気持ちも育まれるでしょう。もし子どもが同じ本ばかり読むことをせがんだら、それは喜ばしいことです。ぜひその本を暗記してしまうくらいなんども読んであげてくださいたくさんの絵本を次々と読み聞かせるよりも、数冊の本を幾度も繰り返し読み聞かせした子どもの方が国語の読解力は高くなるとも言われています。


子どもが音読できるようになったら、日本の名作を暗誦することをおすすめします。新美南吉や宮沢賢治、夏目漱石、芥川龍之介などの物語や小説はもちろんのこと、俳句・短歌・詩の名作にも美しい日本語がちりばめられています。多少難しい内容でも、テンポよくリズミカルな文章は声に出すと楽しめます。


素読を繰り返すことで、フレーズごと言えるようになり、名作の出だしを暗記することで教養も高められますひとりで本を読めるようになったからといって、読み聞かせをやめてしまわないでください。子どもが自分で読むには難しい新聞を読み聞かせてあげることもできます。一度耳にした熟語が、今度はテレビから聞こえてくれば、子どもの意識に引っかかります。知らない熟語はスルーしてしまうのに、ちょっと知っている言葉は耳に残る。この経験を繰り返すことで、新しい熟語を獲得します。こうして読み聞かせを続けながら、子どもをおとなの社会へと導いてあげることができます