使命は自己実現を果たすこと?現代人の生きる意味とは

私たちは「生きる」こと以外に目的を持って生まれてきた初めての人類!

今の時代の日本に生まれてきている我々は、「生きる」こと以外にも何らかの目的があって、その目的を達成するために、わざわざこの時代のこの場所を選んで生まれてきている可能性が高いといえます。ということは、この「生きる」ということのみを最大の目的として、今の日本に存在している人は少ないと考えられるのです。


もしかしたら、「生きる」という目的以外の目的を持って生まれてきた人類は、今現在、生きている我々の世代が初めてといえるのかもしれません。ということは残念ながら、自分が生まれてきた目的について、過去や歴史から学ぶことが難しいといえます。「生きる」に代わる目的を、自ら新たに見つける必要があるのです。そして、その新たな目的を見つけるために、生きているのが我々の世代といえるのかもしれないのです。


では、その新たな目標とは何か。ここで、有名なマズローの欲求5段階説を引用したいと思います。マズローの欲求5段階説とは、アメリカ合衆国の心理学者アブラハム・マズローが、「人間は自己実現に向かって絶えず成長する生きものである」と仮定し、人間の欲求を5段階の階層で理論化したものです。マズローが提唱した人間の基本的欲求は、次の5段階になります。

マズローの欲求5段階

1 生存の欲求(生きたい)

2 安全の欲求(安心・安全な暮らしがしたい)

3 所属の欲求(人と仲良くしたい)

4 自我・自尊の欲求(認められたい・尊敬されたい)

5 自己実現の欲求(なりたい自分になる)


最初にある欲求ほど低次の欲求であり、低次の欲求が満たされると、順に高次の欲求が生まれてくるという理論です。すべての人が、自分が生まれた目的を達成するために、必要な要素をすべて兼ね備えて生まれてきていると考えると、すべての人が持っている欲求も、そのための要素の1つと考えられます。今の日本の場合、1から3の欲求が満たされないケースは少ないといえます。


もちろん、その人自身の自覚や努力は必要ですが、どうしても満たされない、そして、どうしても満たされたい欲求ではないはずです。同様に、4の自我・自尊の欲求も、人生をかけて追い求めるような欲求ではなくなりつつあります。


むしろ、この自我・自尊の欲求が強すぎると、個人としての幸福や平和や自由が失われてしまうと考えている人も多いと思います。ということは、今の日本を選んで生まれてきた人にとって、重要な欲求は、5番目の自己実現の欲求であるといえるかと思います。

私たちの生きる目的は「なりたい自分になる」という欲求を満たすため。

では、自己実現の欲求とは何かといいますと、端的にいえば、「なりたい自分になる」という欲求になります。そして、自己実現を達成した「自己実現者」には、以下の15の特徴が見られるといわれています。


「自己実現者」の15の特徴

① 現実をより有効に知覚し、それとより快適な関係を保つこと

② 自己・他者・自然に対する受容

③ 自発性・単純さ・自然さ

④ 課題中心的

⑤ 超越性―プライバシーの欲求

⑥ 自律性―文化と環境からの独立、意志、能動的人間

⑦ 認識が絶えず新鮮であること

⑧ 神秘的経験―至高経験

⑨ 共同体感覚

⑩ 対人関係―少数との深い結びつき

⑪ 民主的性格構造

⑫ 手段と目的の区別、善悪の区別

⑬ 哲学的で悪意のないユーモアのセンス

⑭ 創造性

⑮ 文化に組み込まれることに対する抵抗、文化の超越マズロー『人間性の心理学』を基に作成

『超図解 アドラー心理学の「幸せ」が1時間でわかる本』中野明(著) 学研プラス 2016年5月24日より


この自己実現の欲求に関していえば、今の時代の日本に生まれてきても、まだ満たされていない人や、満たされたいと考えている人が多いと思います。ということは、今の時代の日本を選んで生まれてきた人にとって、この「自己実現の欲求」が、生まれてきた目的に近いものであると考えることができるでしょう。