知れば得する健康な歩き方

体幹をきちんと使った歩き方

自転車や車で移動することに慣れてしまっている人は、

移動にかかる時間もその乗り物に乗ったときの時間で考えることが習慣になっているため、

歩いて移動すると時間の無駄だと思ってしまう方もいます。

しかし、それによって失っている自分の筋力を忘れてはいけません。

ある程度の年齢になってくると、歩く習慣のある人と歩く習慣のない人とでは、筋力の差が出てきます。

身体を支える筋力が低下すると、どこかの関節が痛くなるなどの不都合に遭遇する率も高くなってしまいます。

今深刻な痛みがない方は、これから意識していけば十分間に合います。

たった10分きちんと歩く習慣をつけるだけでもいずれ変わってくるでしょう。

きちんと歩くためには、骨盤の適度な揺れと体幹で支える中心軸を持つことが大切です。

多くの方は骨盤を固めてしまい適度な揺れを感じるのは難しいと思います。

まずは感覚をつかむため室内で足の運びの練習をしてみましょう

足幅をこぶし1つ分開き、インナーユニットを活性化する呼吸法を何度かしてみましょう。

腰をそらさないように注意して、おなかのあたりが張ったような引き上がる感覚がないでしょうか?

同時に内ももを引き上げ、太ももの全面も引き上げお尻の中の方が引き締まる感覚を得てください。

その感覚を保ったまま、上半身はなるべくゆらゆらせず、動かす方の足の腰骨(腸骨稜)から足を出してみましょう。

おそらく、ご自身の感覚よりだいぶ上の方から動かすことになるでしょう。

このとき、反対の足に体重を乗せすぎてはいけません。体幹の中心軸を意識しましょう。

今度は同じ足を後ろに下げましょう。何度か繰り返したら、反対側の足も同じように動かしてみましょう。

中心軸で支えていると、下腹部あたりの筋肉が結構つらくないでしょうか?

日頃の歩きは、楽に行っている場合が多く、年齢を重ねていくほど骨盤周囲を固めて足先末端メインの小さな動きになっていきます。

すでに足先の動きになっている方は、太ももの筋力が弱くなり骨盤周囲を固めているため、

腰骨から足を出せずに膝からになってしまうかもしれません。

しかし、最初はできなくても繰り返し動かしていくことで徐々に動くようになるはずです。

焦らず少しずつ試みてみましょう。

この段階では理解しやすいように、手は腰骨に乗せて行っても構いません。腰骨の位置は「まえにならえ」のときに

先頭の人が腰に手をあてるポーズをするとわかりやすいです(解剖学的には腰骨という言い方は存在しません)。

その際、肩が上がらないようにしましょう。そして、なるべく身体の深部を意識し、アウターマッスルはリラックスした状態がベストです。

また、足の着地の際、前進はかかとからつま先へ、後退はつま先からかかとへ移動させます。

かかとはなるべくくるぶし下の中央でとらえ、つま先の着地点は指の付け根土踏まず寄りの所で、

なるべくすべての指の付け根付近が均等につくように意識しましょう。小指側や親指側に重心が偏らないように注意をするという意味です。

ここに注意

足をつく際も、体幹を引き上げる意識を保ったまま、全体重が足裏にかからないように注意しましょう。

これだけの動きでも、下腹部、お尻の筋肉を使っているのがわかりますよね。これらの筋肉を積極的に使うと、エネルギー消費も増えます。

きちんと歩くのは体幹部の筋肉を積極的に使うこととなり、慣れないうちは「疲れる」というネガティブな感情になってしまうでしょう。

しかし、考えようによっては、筋肉貯金を地道にためていることとなり、ちょっと疲れる感じがポジティブマインドに変わります。

足の運びの練習に慣れたら、実際に外に出て歩いてみましょう。きちんと歩けば、10分でも結構身体を動かした感じがするはずです。

外で歩く際は、手荷物はなくし、手を振り子のように身体の揺れに合わせ、自然に揺らします。

この一連の動きも慣れないと難しいのですが、うまくいくと、手足の動きと骨盤周囲の揺らぎで動きの流れが感じられるはずです。

年配の方が、年々歩く速度が遅くなったと嘆かれますが、

このような体幹近くの大きな筋肉を使って動きの流れを作れずに末端の動きが主になることで

一歩一歩が単発の小さな動きになってしまうのが大きな要因なのです。