シングルマザーのイメージチェンジは企業の手にかかっている

まだまだ弱者イメージの強いシングルマザー。

シングルマザーの雇用を拒む企業は少なくありません。

子どもの急な病気のとき、残業ができないなどの理由で書類選考の時点で外されてしまうことも多々あります。

シングルマザーは一家の大黒柱。男性と同じぐらいの収入がないと家計を支え、

子どもに満足な教育を受けさせることができないのです。

今、日本政府は「働き方改革」を掲げ、長時間労働の抑制に力を入れています。

実現すれば、シングルマザーの雇用は増えていくのではないかと私は期待しています。

男性は残業して当たり前、長時間労働することで評価される。

これは、育児を担うワーキングママにはとてもできないことでした。よってワーキングママの評価は男性より劣ってしまいます。

男性と同じ時間の制限で仕事をし、その分成果も同じように出せば、男女共に公正な評価ができ、

賃金の査定も同等に実施されるようになるのではないかと期待しています。

もちろん大企業ではすでに実施していることではあると思いますが、中小零細企業ではまだまだほど遠い状況です。

長期間の就職活動で、やっとの思いで採用された会社。

その会社で必死で働くシングルマザーを標的にしたセクハラ、パワハラなるハラスメントも問題となっています。

「シングルマザーだから簡単には辞めないだろう」そんなイメージから嫌がらせをされているシングルマザーが少なくありません。

夫がいるワーキングマザーと比べて、シングルマザーは子どもが病気のときなど急に休まなければならない日の割合が多いです。

頻繁にある事情を寛大に受け止めている経営者側に不満を抱く社員もいます。

そんな不満を抱いた社員は、そのシングルマザーに嫌がらせをします。

しかし、シングルマザーは融通をきかせてくれる会社を簡単に辞めるわけにはいかない。

他に働く場所はないだろう。家族を支えるのは自分しかいないのだから……

そんな思いから、劣悪な職場環境の中でも必死で耐えます。

もちろん誰にも打ち明けることはありません。子どもたちのために頑張らなきゃ耐えなきゃ、毎日そう唱えているのです。

それでも作り笑顔で対応するシングルマザーに対してハラスメントがエスカレートするケースもあります。

「サイレントシングルマザー」

心の中にすべてを抱えて吐き出す場所もないシングルマザーを私はこう呼びます。

会社はハラスメントに黙って耐える、サイレントシングルマザーがいないか、目を向けてください。

うちの会社は寛大な対応をしているから、大丈夫、と思っていたら大間違いです。

シングルマザーは、耐えるのが当たり前だと自分に言い聞かせて生きているのですから。

なぜなら、親に相談すれば「あなたが決めた道でしょう。自業自得よ」と言われ、

ママ友達には「子どもがかわいそう」と言われ、行政に相談しても「ここは担当ではありません」とたらい回しにされ、

八方ふさがり状態で、自分で問題を解決していくしかないのです。

大企業はハラスメントについて相談できる窓口を設置していますが、中小零細企業ではまだまだ行き届いていません。

人員の確保が難しいし、社長さんは忙しくてそんな時間を取る余裕はありません。

社内で難しい場合は外部相談窓口を設置し、社員に周知させて気軽に相談できる環境づくりをすることをおすすめします。

シングルマザーの心の叫びにどうやって気づくことができるか、常に私の課題であります。

まずは会社側がサイレントシングルマザーに気づくこと、サイレントのままにしておかないこと。

シングルマザーの背景には必ずママしか頼ることができない子どもたちがいます。

どんなにつらい仕事をしていても、家に帰ると子どもたちの笑顔に癒やされ、

また明日もこの子たちのために頑張ろうと、毎日その繰り返しでエネルギーを補充しています。

果たしてその毎日はいつまで続くのでしょうか。ママが作り笑顔で必死で耐えながら仕事をしていることを、

子どもたちはまったく知らないのです。

子どもたちはママは家にいるときと同じように会社でも笑顔で喜んでお仕事をしていると思っています。

それを信じて、毎日ママの帰りを待っています。

もちろん仕事には理不尽なこともあります。我慢しなければいけないこともたくさんあります。

今一度、シングルマザー社員を雇用している会社は、その社員の心の内を聞かせてもらってください。

会社での困りごとだけではなく、家庭との両立について、子どもへの思いなど、

普段誰にも相談できずにいることがたくさんあります。

シングルマザーが1人で問題を抱えて孤独を感じることなく、

前を向いてキラキラ輝く1人の女性として生きていける社会、そんな社会を作っていくためには、企業の協力は不可欠だと私は思っています。