子どもの想像力を伸ばすものづくりのススメ

私のものづくりの教室

子どもから大人まで幅広い年齢の方が楽しむ姿があります。

ものづくりは子どもも大人も工夫したり考えたり悩んだりと、夢中になる時間を過ごすことができます。完成したときの笑顔は、

子どもも大人も童心から湧き出るもので年齢は関係ないと感じることが多いです。 

その中で、子どもの制作と大人の制作の仕方の違いに一つおもしろい発見があります。

大人は頭の中にある程度理想の完成図があって、そのイメージに従いながら仕上げていく一方、

子どもは目に入った刺激や感じたことがその都度結びつき、自分の中の何か一つのきっかけからイメージをどんどん膨らませていき、

感じたまま表現していきます。視覚を通して想像を膨らませ、作りながら変化をさせている感じです。

子どもの制作は、あれこれ悩む大人を横目に「やってしまった子どもの勝ち」というようなことがよくあります。

じっくり見て感じ取ることから始まり、一つの思考とまた別の思考を柔軟に結びつけて新しいイメージをどんどん生み出し作品に表現していく、

これがものづくりにおいて想像力を養う源となります。 

2歳の子ども

クレヨンを握り、時に絵の具を手につけて紙にトントンと叩きつけたり、

動かしたりした手から線が生まれることを発見すると、丸を描いたりぬりたくったりして楽しみだします。

「この丸は何?」と聞くとはじめは「ママ」と答えますが、しばらくしてもう一度同じものを指して聞くと、

いつの間にか「ワンワン」とまったく別の答えになることがあります。これは最初から何かを描くという目的があるのではなく、

描きながら作りながらイメージが広がり、それに自分の見たこと、知っていること、感じたことが結びつき、

その都度変化していくという想像力の最初の成長といえます。

3~10歳頃の言葉を覚えていく成長過程

空想の世界と現実との間を行ったり来たりして楽しみながら、

自分で感じたこと、過去に経験したことに「言葉」を結びつけることで、具体的にイメージを膨らませながら表現していけるようになります。

そして成長するにつれ、空想の世界と現実とをしっかり切り離した上で、自分なりの想像的かつ描写的な新しい世界観を生み出すようになります。

言葉と想像力は密接な関係があります。子どもは「伝える手段」として言葉をまだまだ思い通りに使えませんが、

言葉を使いながら自分の見たことや経験したことをイメージと結びつけることでしっかりと伝えることはできます。

その証拠に子どものものづくりに多い特徴として「しゃべりながらの制作」があります。

それはまるで自分自身の感性とコミュニケーションしながら制作をしているような感じです。

 ジェルキャンドルのものづくり体験を例に挙げても、このしゃべりながらの制作の場面が多くあります。

この体験では子どもたちのイメージを形にするお手伝いの材料として、カラーサンドやガラス細工などがあり、

「選ぶ」「比べる」「重ねる」「配置する」など自分なりの表現をすることができます。

先日もこんなことがありました。

ある女の子の制作で、カラーサンドを感じたままグラスに入れ始めると心に何かがひっかかり

「これはここから虹が広がっていってるんやで」「ここには花が咲いてて、これは池」

「虹が伸びているから、ここは光ってるから黄色をかけて」とイメージが広がっていきました。

そこからまた心に何かがひっかかり「これは森の中の結婚式やで!」とイメージが具体的に変化していきました。

ガラス細工の飾りつけに入ると、さらにイメージは自分が見たものや経験と結びつき

「このクマとウサギがお客さんで、これが〝誓いますか?〟って本を読む人」「ほらこの間の○○ちゃんの結婚式のときもそうしてたやん」

「これは花が上から降ってきて頭にかかっている感じ」と、それぞれのガラス細工の頭にノリを塗って金と銀のカラーサンドをふりかけ完成しました。

彼女の想像力は、視覚で感じたカラーサンドの色の鮮やかさや触った感触などの五感で感じ取ったことに導かれ、言葉を使い、

作りながら自分の思考を経験と結びつけ、先日自分が出席して体験した結婚式のキラキラしたイメージにまで広がっていったのです。